映画 TIGER & BUNNY -The Rising- 観てきた


座席、空いている端の席を適当に取ったけれど、タイバニ的には厄いナンバーだった。

ブルク7、エレベーター奥のガチャコーナーを覗こうとしたら、一面プリキュア
覆われていて、焦った。


さて作品について。
色々と引っかかる部分も有るけれど、それを吹き飛ばすほどの熱を持った豪快な作品、
というのがTVシリーズへの感想だった。
対して劇場版、TVシリーズで見せてくれた熱を一切損なうことなく、しかし徹底して
研ぎ澄ましたエンターテイメント作品、という印象。
敢えて雑な言い方をすると、文句無しでものすげえ面白かった。

以下、適当に雑感とか。
直接的な言い方は避けるけれど、ネタバレとか有るかもわからん。


最近涙もろくて、アニメ作品で泣く機会が増えて来たのだけれど、まさかタイバニで泣くとは。
パオリンちゃんがファイアーエムブレムさんのために叫ぶシーンで、しずくがこぼれる程に
涙が溢れてきた。
我ながら、なぜこのシーンで?と思わなくもないが、FEさんの悪夢が強烈だったからだろう。
その後、FEさんが駆けつけるシーンでは、立ち上がって喝采を送りたいほど心が湧いた。

パオリンは本当にいい子だ。まっすぐで純粋で優しくて、最高じゃないか。
髪を切ってさらにボーイッシュになってしまったのだが、これはこれで。


まっすぐないい子と言えば、折紙サイクロン。彼も良かった。
ヒーローの面々の中では唯一、戦闘に役立たない能力の持ち主。
と、思いきや、本作では機転を効かせ、犯人への反撃の糸口に能力を活用した。
あれは自分の能力を理解し、それを活かすことを考え、そのために周囲の環境を常に
観察していなければ出来ない芸当。チャンスを掴む準備を怠らない、明確に成長している。

折紙は能力抜きの体術という意味でも、戦闘力が向上している。
劇中、パオリンと剣術の稽古をしていたけれど、ああいう事を地道に積み重ねているんだろう。
だからと言って、巨大手裏剣に乗って飛べるのはおかしいって?
バカを言え、NINJAが修行して、手裏剣で飛べないわけがないだろう。
ロックマンゼロ、斬影軍団の陰将ファントムもやっていたくらいだし。

折紙があの能力でもこれだけ頑張っているのだから、タイガーさんは能力減退を理由に
ヒーロー業へ後ろ向きになる必要は無いと思うよ。


OPも良かった。まさに劇場版、という印象の映像で、いやが上にも盛り上がる。


新キャラ ライアン。彼もまた気持ちのいい男だった。
登場までの経緯がアレだから第一印象がよくないけれど、その後の活躍に対するフリだね。
彼は、能力使用中はあのポーズが必須なのか?強力だが、使い勝手は良くないな。

唯一、鑑賞中に不自然を感じたのは、犯人グループの老人。
なぜ女の子チームの能力による攻撃が通用しなかったんだ?
まあでも、パオリンを凌ぐ程のカンフーマスターだからな。
気功とクンフーで、電撃くらい受け流せてもおかしくはない。


公開から1.5ヶ月以上経っている上、来場者プレゼントなんかも終わっているのに、
観に来る人は大勢居るものだね。ざっと見た限り、8割以上の席が埋まっていた。
いやいや、それだけのパワーの有る作品だから、不思議では無いか。