2016 チャンピオン09号

・正義の殺人鬼
鈴木優太 新連載。
なんということでしょう、あの荒木飛呂彦フォロワーとして鮮烈デビューした鈴木先生が、
そのスタイルをいよいよ、独自の物として確立したのです。
いや実際、画風もストーリーの構成も、荒木飛呂彦テイストの檻から脱却しつつ、
完成度は維持している、いやむしろ向上している印象。
サスペンス・ホラーモノとして、かなり期待できるよ。

刃牙
ううん、本部の暗器術が優れているのは否定しないとしても、
ああまでジャックのスピードに先回りできるものかなあ。
また逆に、ジャックが無警戒過ぎる。一度苦無で痛い目を見ているのに、予想できないのか?

イカ
なんか最近いい雰囲気じゃな〜い?千鶴と悟郎、もう付き合っちゃいなYO。

弱虫ペダル
己の観察眼の未熟を悟り、目の前の誘惑(敗けたけどニクに触れる)を振り払う自制心を持つ。
小鞠は、ここで折れず、伸び代が有ることを示せたな。
我慢からの解放という動きを、キャラの根幹部分としてキープできたのは良かった。

新開くんにつづいて、イケメン東堂も登場か。ファンサービスだなあ。
どうでも良いけど、山神なのにKINGなの?

・実は私は
高校卒業を区切りに、物語は収束に向かっているようですね。
劇的に変わる環境を、理性では受け入れながら、追いつかないココロ。青春だねえ、みかん。
そして、覚悟を決めている黒峰くんも清々しい。どこぞのクソラブコメとは一線を画する。

・囚人リク
一難去ってまた一難だなあ。一難目もまだ去ってねえけど。
ただでさえ脱獄を控えているのに、騒ぎすぎだろ。
むしろ内海にしか目を付けられていないことが不思議なくらいだ。

・吸血鬼すぐ死ぬ
靴下もメガネも捨てがたい……。どちらも、ではダメなのか?
というか、このコマのどちらも装着している女性の裸体、気合入っているね。
髪型にもこだわりを感じる。

・Gメン
女を泣かすヤツにだけは容赦ないって、勝太ともそんな始まりだったな、拓美。
意外にも初期設定がブレてない。

・兄妹
ここへ来て、楓ちゃんのアイデンティティーに踏み込むんだ。
あの帽子は祖父の形見だったのか、よく似た物を選んだのかはわからないが、
祖父への憧れを体現すると同時に、コミュ障気質を抑制するため装置も果たしていたはず。
それを脱ぎ捨てたということは、彼女もまた人間関係のあり方を変化させるという暗示か。