2015 別冊少年チャンピオン8月号

ダーウィンズゲーム
vsエイス編、決着。終わって見れば、サンセットレーベンの圧倒的な勝利。
ワンを完膚なきまでに追い詰めたシュカの奥の手は、微細振動ワイヤーカッター。
これまで、例の鎖以外を武器として使わないことで、シギルの性質を誤認させて
きたからこそ、敵の認識に盲点が生まれ、通用した奥の手である。
だがやはり恐るべきは、これまでの相手にこの技を使う必要すらなく勝利してきた、
シュカの戦闘センスであろう。あとワンの能力暴発を誤認させたトーク力も。

ワンが上空に跳んだのは、シュカがワイヤーを操って放り投げたのか、それとも
想いの強さによってシギルが強化されることの暗示なのか。

ポイント総取りで文字通り全滅するエイス。
なんだかわからぬままに肉体が崩れ始めるザコ構成員たちは、さぞ恐怖だったことだろう。
そんな中、カラテ使いさんの肝の座り方よ。いや、この世にもう未練が無いだけだろうか。

仇敵エイスを打倒し、しかし代償として不殺の精神性を失ったカナメ。
ワンの暗示、そして運営から観察対象と目された事実。
カナメがこの先、なにかおぞましい物に変わっていくようで、不安である。

次号より新章。いや、楽しみだわ。

・百足
うへえ、なんてハイスピード。それぞれが独自の変態武器を持つ超人賊徒を、バッタバッタ
薙ぎ払ってゆく爽快アクション。殊に、敵の攻撃を利用する同士討ちめいた対処が良い。
からくり四本腕など、それだけで1エピソードに出来そうな風貌なのに、惜しげもない。

この辺りは百足衆の中でも下っ端なんだろうけれど、幹部と思しき褐色ハゲの反応からし
戦闘力的にはそんなに開きがあるとも見えない。なにしろ、仮面の投斧男が本当に頭領
だったくらいだからな。
フラットな条件であれば、多対一でも馬頭丸優位であることを描いておいて、今後は
追う立場となった馬頭丸が敵の得意フィールドで苦戦させられる展開に移行するか。

・セトウツミ
この展開は、終わりが近いのだろうか。モラトリアムからの脱却だろうか。

弱虫ペダル SPARE BIKE
切ねえ。金城少年、ジュブナイル切ないよ。
小関さんという存在が、金城少年にとってあまりに偉大だった。
浜田さんのチームに他に誰一人、小関さんのポジションを代われる人は居ないことだろう。
後輩の育成という点で、あれほど意識も能力も高い人など、そういるまい。
小関さんの背中を追えば、どこまでも強くなれる。そう想わせる程、確かな存在感。
その道筋が、転勤などというわけのわからぬ大人の事情で瓦解した喪失感が、ひしひしと
伝わってくる一話で有った。

マジカル☆ヤンキー マーヤちゃん
由伊大輔 読み切り。聞いたことない作者だが、新人賞ではない?ヤング系の人かな。
最近、魔法少女物多いイメージだな、チャンピオン。
魔法少女が、魔法の力で大人に変身するのはありがちだが、それを逆手にとって独自性を
出している構図か。ピュアをチカラに変える設定だからこそ合う、辻褄は。
逆手にとっているというより、ロリを辱めるための逆算で作られた設定かな。
フクイ先生も今号のインタビューで言っている、読み切りはそれを書くテーマや目的を
はっきり意識するべしと。
この作品のテーマ・目的はロリ帰りした女子高生を辱めることだ!

スピーシーズドメイン
見よ、風森さんを辱めたいというテーマがひしひしと伝わってくるではないか。
と思ったけど、飯屋を出てからはつっこみに忙しくて赤面している暇がなさそう。
というか、普通にデートじゃねえか。くそっ。

羽井さんやばいな。普段奔放な蛍樹が突っ込みに回るくらいやばい。
「ヤバい人みたいだよ」から「ヤバイよ」まで間髪入れてもらえないくらいヤバい。

・ガンロック
良い最終回だった。二人の信頼関係、敵方の覚悟、攻略までの道筋など、
見たいシーンがしっかり凝縮されていた印象。