読んだマンガ
C.M.B.森羅博物館の事件目録(27) (講談社コミックス月刊マガジン)
- 作者: 加藤元浩
- 出版社/メーカー: 講談社
- 発売日: 2014/10/17
- メディア: コミック
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お手本の様な一話。お美事。
ミステリとしての難度は低めかな。読んでいて違和感を感じる部分がすべて真相に
つながっていたので、ちょっと考えれば回答の予測は容易だっただろう。
・爆破予告
なんとも、切ない気持ちになるエピソードだ。
仕事の能力は有るのに、押し出しが弱くて出世出来なかった男が打った、大博打。
警察があれだけ動員された事件を起こして、なんのお咎めなしとはいくまい。
しかし、秘密裏に成功してくれても良かったんじゃないか、と思うのは判官贔屓だろうか。
締めのコマのセリフに、大人の度量を感じてしまう。
・幸運
神羅が現れるタイミングの異質さ。これだけ話数を重ねてきて、まだ新しい試みができるとは。
・M.A.U. 大入道の屏風
これは、実に面白い。C.M.B.本編を食いかねないくらいに。
こんな良質のエピソードが、丸ごと描き下ろしというのは、サービス良すぎでは?
月と鶴の屏風がやや不自然な印象を受けたので、ああ、これをどうにかして大入道の屏風に
見せかけたのだな、という察しは割と簡単についてしまった。
ただ、そのトリックはマウのストーリーを味付けするスパイスに過ぎないので、このくらい
わかり易い方がむしろ良いだろう。
意外だったのは、マウの店の様子。
ブラックマーケットの魔女と呼ばれる人物の店だが、そのスタッフは裏社会めいていない。
あの店舗は、数あるマウの販売ルートのうち、最も表に面したものなのだろうか。
スタッフ連中は、マウの盗品ブローカーという顔は知らないのかもしれない。