積んでたら次の巻が出てた

なんで積んでたんだっけ?と自分が不思議になるくらい面白かった。
というのが中盤くらいまでの感想。
終盤にかけてはもう、面白すぎて脳が疲労を訴えてくるレベルだった。
これは本当に傑作。

今巻で途中退場となったトリックスター明良だが、こういうキャラを上手に扱えるところに、
杉基イクラという作家の実力の高さが伺える。
社会人の目線では愉快なキャラクターだけど、当事者の高校生としてあの場にいたなら、
ギャラリーに混じってイライラさせられたであろう、絶妙なバランス感が明良にはある。
不快感があまり無いのは、やって良いことと悪いことのラインをわきまえているおかげか。

行動原理が一貫しているのも気持ちいい。
「承認欲求」って言うの?要するに構って欲しい。それだけが場をかき乱す目的。
構って欲しいをこじらせて反則スレスレの手を使い、それでも越山君の目線は御来屋君に。

禁じ手に対する落とし前として、そしていたたまれない気持ちに苛まれて逃げ出した
明良だが、それをこのまま放置せず、追いかけてフォローする新名部長。
なんか目立たない他校の部長に過ぎなかった彼が、一気にキャラ立てされたのも上手い。
トイレ脇のロッカーで壁ドン(新しい方)とか、腐女子落ち着け。

ちょいとしたBLを挟みつつも、勢いで苑原(姉)とのラブロマンス要素まで付与されやがって、
新名部長は青春だね。

最終的に、後輩の不始末を先輩(とお姉ちゃん)が謝罪する、という大人の対応を
描いてくれたのも素晴らしい。こういう描写が入るだけで、作品の質はグッと上がる。

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眠れないので、巻末のペーパークイズ50問に挑戦してみる。
自分の回答と正誤のみ記載。

01.四国八十八ヶ所 ×
02.ジュリアス・シーザー ○
03.トイレットペーパー ○
04.フライパン ○
05.カウント ×
06.リンゴ3個分 ○
07.囲碁 ○
08.− ×
09.ゼロ ×(知ってたはずなのに。悔しい)
10.きゅうり ○
11.マイアミ △(「ビーチ」まで必要だから×か?)
12.− ×
13.木魚 ○
14.映画 ○
15.− ×(芸能問題は本当にダメ。一週間後に同じ問題を見ても答えられないと思う)
16.鍋 ○
17.ピラミッド ○
18.アンデスメロン ○
19.忍者 ○
20.豚 ×
21.演説 ○
22.骨 ○
23.平賀源内 ○
24.豚 ×
25.長良川 ×
26.女性自身 ○(推測で当たった)
27.げっぷ ○
28.シンデレラ ○
29.田 ×
30.シカト ○
31.− ×
32.いもむし ○
33.マリーアントワネット ○(フランス王妃は彼女しか思い当たらない)
34.成人式 ○
35.勝俣州和 ×
36.親玉 ○
37.尺八 ○(考えたらわかる問題、好き)
38.寺 ×(寺の看板と誤認していた。その後筆を投げたエピソードは知っていたのに)
39.運命 ○(知らなかった。クジからの連想)
40.− ×
41.一 ○
42.拘置所 ×
43.ガンジス ○
44.− ×
45.自分 ○
46.干:曜日 支:方角 ×
47.靴屋 ×
48.− ×
49.福耳 ×
50.ジョーク ×(締めの問題がこれとは、洒落ておる)

28/50 か。思ったより取れないもんだな。