2013 別冊チャンピオン12月号

・セトウツミ
二人の主人公に一挙二話を与えたときの、最も正しい構成かもしれない。
思ったことをそのまま口にしてしまう瀬戸のアホさと、賢いが故に
深読みして自滅する、内海の愚かさ。いい対比。
内海が負ける展開というのも珍しいな。

セトウツミ 1 (少年チャンピオン・コミックス)

セトウツミ 1 (少年チャンピオン・コミックス)

これ本当に好きだわ。単行本、kindle版が出るなら買う。

ダーウィンズゲーム
レインちゃん、まさか本名なのか?あのお友達の感じからして、ニックネームとして
付けられるには随分攻めている感があるし。
ラプラスは強い能力だな。
効果範囲はどの程度だろうか。
目で見た情報だけが使えるのか、もっと広義の”情報”にも適用できるのか。
どの程度先の時間まで読めるのか。
適用範囲の幅にも寄るが、情報屋としての活動の基礎になっている可能性は高い。

いわゆる未来予知と異なるのは、インプットした情報を基に算出されるビジョンで
あるという点だろうか。前情報が無いものは予測できない。

しかし、情報屋活動に使っているとすると、かえって彼女の知性がさほど高く
なかったことを、示唆することになるまいか。
いや、実際のところ迂闊というか、思慮の足りない行動は見せているし、
発想力でもカナメに負け続けているし、シギル頼りなのかもしれない。
ただ、シギルを活用するために、実は体力作りしている点で評価は下がらない。
むしろ武闘派なのか?

スピーシーズドメイン
風森さんかわえぇ。
赤面好きとしてはこれは、たまらないわけですよ。
これ、相方の大機君の善意によって話が進んでいる所が、非常に心地よい。
ストレスフリー。

風森さんのキャラがまた、良い。
ジャンプの漫画に多い、無意味に高慢だったりヒスっぽくて、その割に何故か
周囲に好かれているタイプのヒロインが、基本的に好まない口なのだけれど、
風森さんは元々孤高を演じていたが故のコミュ症だから、不快感がない。
何より、思慮浅かったりヒートアップしての発言のあと、自覚を持って
反省したり謝罪できるところで好感が高い。

家での様子、なんだあれ。普通の女の子じゃないか。
ギャップの妙が効いている。

・少年Y
最近、山崎ばかり活躍しているな。頭脳ゲームを魅せるには致し方ないが。
そして、お陰で実際のところ、面白いが。
ゲームそのものにフィーチャーせず、テンポ良く進むのが良い。

しかし初期の頃の、選びようが無い択一を強要されるユズルの葛藤も好きなんだよな。
この先、山崎の存在感をより明確にした後で、「山崎か自分自身か」というゲームを
迫られる展開が有るような気がする。

聖闘士星矢ロストキャンバス外伝
LC世代のさらに先代が出てくると、ワクワクする。
ルゴニス先生、正直どんなエピソードだったか覚えてないけど、それでも
試験官としての風格を十分漂わせている辺り、キャラ造形が上手い。
だが、先生が毒の血を持っているのは周知のことなんだから、他の人にやらせるべきでは?

「一矢報いる」という語に笑ってしまった。
なぜか、本家聖闘士星矢の作中にこの語が頻出しているイメージが有るんだよな。