2012 チャンピオン51号 〜 フクイタクミ ”ハーヴェストマーチ”連載開始号

・新連載 ハーヴェストマーチ
復活!フクイタクミ完全復活!
いやさ、さらにパワーアップしての帰還と言って過言では無い。
まったく、一切、わずかも期待を裏切らない面白さ。
初回62Pという大ボリュームを持て余すこと無く、アドヴェンチャーを描き抜いてくれた。
良かったよ。ケルベルスの打ち切りでチャンピオンを見限らずにいて、本当に良かった。

序盤からフクイ先生らしさ全開、銀の触手に巻き付かれたショタというつかみにクラクラする。
そしてまたもやヒロインがゴリラ女。
ショタい主人公とお姉さんヒロインという構図はフクイ先生の譲れない趣味なのか?

気弱で、肉体的にも貧弱な主人公が、ヒロインの為に戦う力を得るという展開から見て、
物語のテーマはケルベロスと同じ方向を向いて居るのだろうか。
と言っても、ケルベロスにおける墓守の力は、頼らざるを得ない状況に追い込まれてのこと。
景は、大きなデメリットを含む消去法的選択を、雪房との友情をカスガイとして肯定的に受け入れた。
反対に、本作の主人公クゥは自らの選択によって力を求め、得られた物は望まない殺戮の力。
果たして、クゥは景の様にどこまでも前を向いて行けるのだろうか。

終盤にて、天使の中から這い出てきたクゥと、取り込まれたままでいるシイド含む5人の子どもたち。
おそらく天使の胎の中では、仮面ライダーに於ける怪人の脳改造の様な事が行われているのだろう。
あの5人が、今後敵性の存在となって立ちはだかることは想像に難くない。
特に自分を認め、力有る側に引き上げてくれたシイドとの対立がどう運んでいくのか、興味深い。

次回も増ページという事で、編集サイドからの期待の入りっぷりが伺える。
この勢いを絶やさぬため、今週からアンケートで応援する。

・囚人リク
この状況での裏切られた、という言葉は、言われて見れば自分本位な様で、リクらしくない。
その事が、追い詰められ心折られたリクの心情をことさらに表している。

希望の月は見えなくても、おじさんの心はそばにいた。
ここからどう立ち直るのか。

ところで、加藤看守は流石に今の状況を上に見られるとまずいんじゃないのか。
名前を忘れてしまったが、炊場のお頭と信頼が篤い先輩看守とか、そろそろ登場しそうなものだが。

弱虫ペダル
インターハイ編、完
判官贔屓的な感情は有るものの、やっぱり箱学の方が主人公チームに見えてならないよ。
髪のセットが完璧なイケメン。流石イケメン。

そして、サ○ヤ人的パワーアップを予感させる御堂筋くんがたった一コマで全てを持っていった。

名探偵マーニー
今回はミステリ部分も特に難しい謎ではなく、大分おとなしかった印象。
木々津先生が描く泣き顔の汚さはリアル。

・バーサスアース
対地球なら、地面だけでなく空も敵になり得るわな。
ということは、いずれ海からの使者も現れるのだろうか。ゲソ。

シュガーレス
宍戸のポエム力が落ちない。
あんな悪役顔のくせに。

・読み切り あつい冬
え、なにこれ?
いやいや、え?
グロいグロい。少年たちのトラウマになっちゃうよ、阿部先生。

・秘境ハンター
集中連載最終回。
最後のヒロインはおでこがチャームポイントの陸上少女。
今回の秘境ハンターさん、やっていることは割りと不審者だったり、誘拐未遂事件に
なりかねない危ない橋だな。
しかし、そういう危なさを感じさせない爽やかで逞しいキャラ造形は素敵。

ブロッケン現象は物理的に見ると自身の影の投影。
これを、自らの本音の投影と重ねた構図か。