読んだマンガ

高杉さん家のおべんとう6 (フラッパーコミックス)

高杉さん家のおべんとう6 (フラッパーコミックス)

クルリの高校進学。
新しい人間関係を築きながら、少しづつ成長していく第6巻。

ハルと小坂さん、あんなことになっちゃうとは。
うさぎドロップの結末が好みに合わないことも有って、この二人には結ばれて欲しかったのだが。
半年後の再会では、もうただの研究者仲間で友人にしかならないのかな。
その頃にはクルリはもっと成長していて、ハルも保護者として一皮剥けていているだろうに。
恋仲を構築していくのはそれからでも良いであろうに。

本書中盤、二人で探り当てた「ご縁」という言葉がいみじくも、二人のすれ違いを表している。

そう、すれ違いなんだよ。
小坂さんにとってクルリは恋敵だけど、ハルにとっては保護対象者で家族。
だけどその認識の差が、大きな「ご縁」の中ですり合わされないまま、決断の時が来てしまった。

「頭に有ることはスルッと出てくる」のは研究に関することの話で、色恋となれば話は別なのに。
ハルはむしろ、その事で頭がいっぱいになったからこそ何も出て来なかったのに。
これもすれ違いだよな。

流石に大人の女性作家さんだからなのか、この辺り描写が丁寧で染み入る。


少年誌のラブコメも少し、こういう丁寧さを取り入れて欲しいものだ。
どの作品とは言わないが、「キムチで良い?」は目にした瞬間ジャンプを放り投げて、
翌週から買うのをやめたレベルのひどさだったものだよ。


ただ少し斜めの見方をすると、この急すぎるドイツ派遣、やはりハルとクルリを近づけるための
舞台装置ということなのだろうか。
いや、逆もまた然りか。
ここで一度区切りをつけない限り、ハルと小坂さんに大きな進展も無い。
どちらに転ぶかわからないが、近い将来、話を大きく動かすための種火、ということかな。

あと、丸宮光の現実味の無さは相変わらず。
雑な評し方だけど、女性作家さんに有りがちな、アイドル的男の子。
今巻で皮肉っぽい発言をするなど、変わってきてはいるものの、、、